ひだまりPはこう語った

ちゅんちゅん、ハローラブライブ!「人生をラブライブ!にする」をモットーにあれこれ語ります。

ラブライブ!サンシャイン!!13話「サンシャイン!!」感想-『やりたいことは』?

 

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 きっかけはなんでも良い!w

 どこへ飛び出せるか…わからない!w

 何とかなるさと始めよう!w

 無茶をやってみた…その先はわからない!w

 出会いにどんな意味があるか…知らない!w

  『君のこころは、輝いてるかい?』

 

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!最終回13話の感想です。

 

 ラブライブ!サンシャイン!!もついに最終回まで来ましたね。短いようで長かった3ヵ月間でした。あの覇権ラブライブ!の続編として彗星のごとく現れ、わずか1年足らずでアニメ化。放送前からファンの期待は高く、前作主人公である高坂穂乃果との差別点をどう作るか、μ'sとの関連性は、何をめざしてスクールアイドルをやるのか、等様々な点が注目される中での放送開始。蓋を開けてみれば、田舎の辺境の地でμ'sの輝きに導かれ精一杯輝こうとする少女たちの姿。そしてμ'sに勝るとも劣らないクオリティの高いライブシーンや楽曲の数々。ファンの期待に応えつつ、その斜め上を行くアニメの出来には貫禄すら感じさせるものがありました。

 

 

 

なのにね。

 

 

 

 

 夏の暑い中屋上で練習するAqours。どうでもいい事ですけど、花丸ちゃんの書き置き「御用の方は屋上にまでずら♡」って何気ないけどアレですよね。そもそも本来花丸ちゃんは「オラ」とか「ずら」って言うのをあくまで自重しているという体でおり、これまでは実際ズラズラ言いまくってるのはあくまで「口癖だから自然に出てしまうずら」という見苦しい言い訳が成り立ってたんですけど書き言葉でまで出ちゃうということは完全にこいつ語尾にずらって付けるのを自覚的に自分のアイデンティティとしているよね。

 

  

千歌「よし、練習がんばるぞー!」

ダイヤ「待てゴラァ!無理は禁物だろうがオラァ!!」

鞠莉「ファーック!!皆のこと考えろオラァ!!!」

 

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イヤミか貴様っ!!!!!

 

 このくだりいる?いや別にどうでもいいんですけど、穂乃果ちゃんへの当てつけみたいなシーンだったのでわざわざ書きました。

 

 

 夏休み中も休みなく練習を続ける千歌達の姿を見て触発された浦の星のクラスメイト達。なるほど。そう来るか、いやこれはありそうな話ですよね。むしろμ'sでもこういう子いなかったんだろうか。μ'sだとにこ・真姫あたりに一蹴されてそうですけどね。

 

 このクラスメイトの申し出に感動する千歌ちゃん。それに対して梨子ちゃんは浮かない顔をしています。

 

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最初これ、こういうことだと思ったんですよね。

 

 つまりは「今さら思いつきで人数増やしてもライブのクオリティが著しく低くなるだけ」という結果を見据えた正論と、内浦が好きで廃校を阻止したいと思ってくれたクラスメイトの子達も一緒に輝きたいと思う千歌ちゃんの想いとの軋轢が描かれるのかと思ったら、「事前にエントリーしたメンバー以外はステージに近づくのも禁止」という当たり障りのないオコトワリだったのでやや拍子抜け。まあ、そんなテーマを13話にして持ってこられても困るんですけどね。

 

 

 

 

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  千歌ちゃんのママ登場。こんなのある!?という疑問を今更挟む必要はないでしょう。そらもうね。幼女だろうがイワシの頭だろうが千歌ちゃんが母だと言えば母なんですよ。僕だって桜内梨子ちゃんをママだと思っているしね。それと同じですよ。しかし突然未確認で進行形みたいな展開を持ち出してきましたね。

 そういえば、千歌ちゃんここでママに東京じゃなかったの!?みたいに言ってますがこれアレですかね、第1話で千歌ちゃんと曜ちゃんが東京へ言ってたのもママがらみの話だったのかもしれないですね。じゃあ何で制服やってん、という疑問も出てきますが…

 この後の謎演劇でもそれらしいシーンが出て来るんですがママさん、千歌ちゃんに「今度はやめない?」と意味深なやりとり。確か曜ちゃんは千歌ちゃんに「これまで何にも興味を示さなかった」と言っていますが…うぬぬぬぬ。

 

 

 

 

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 ファッ!?なんだこれ!?

 

 コレェ!何この寸劇!?いやもう突っ込みたい所はめちゃくちゃ有るんですけど…まあパフォーマンスの時間がどうとか、会場に犬連れてきてる客がどうとかそういうのは言いっこなしにしましょうよ。それはもうね、それはいいよ。

 

 私たちはゼロを1にしたい。それは分かった。もう十分分かった。ルビィだけ滑舌悪くて「目の前のゼロを、ひち(7)にしよう!」とか欲張ってるように聞こえるけどとりあえず分かった。

 でも、でも逆に言えば「まだゼロ」じゃん。まだ何も始まってないわけですよ。ここはまだ地区予選なんですよ。この段階で、こんな延々と自分語りされても響かないわけですよ。それこそ「ユメ語るよりユメ歌おう」はどこ行ったの?ってなるじゃん。

 

 例えばこれが、今回は普通にライブをやって終わり、そしてアニメ2期の1話の冒頭で、ラブライブ決勝のアンコールの場でこの寸劇をやったならば全く同じ内容でも全然印象が違ったと思うんですよね。まあその通りにはいかなくても、ここに来てこんな冗長な「これまでのあらすじ」を見せられて何を感じろと言うのでしょう。

 ラブライブに出て、スクールアイドルとして有名になって、それで学校に生徒を集めるんじゃないの?それが全てじゃないってのは分かった、でもそれを目指してきたんじゃないの?こんな地区予選で自分のとこの生徒たち相手に「いや~私達も今まで苦労してきたんですよw」って共感集めて何するの?これでめでたしめでたしなの?これがAqoursのやりたいことなの?

 

 

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「私は面白くなかった。これがAqoursのやりたいことなの?」

 

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「だって廃校をなんとかしないといけないんだからしょうがないチカ…」

 

 

 或いはこの演出への不満ってラブライブ!第2期の時と同じかもしれないですね。ラブライブ!予選がすぐに控えてるのに学校説明会を優先してたり、予選を抜けてさあ決勝の舞台だ!って時に決勝の話題そっちのけで延々と3年生が卒業しちゃうの寂しいよーとか、μ'sが3年生卒業をもって解散するしないとかずっとそんな話していたじゃないですか。「なんでそこに時間使っちゃうの!?」と言うとむしろアニメの構成その物に対する不満になりますが…

 

 逆に言うと今回の演出でもって、アニメ2期13話の穂乃果の卒業式スピーチをすんなり受け入れられた理由が分かりました。卒業式という場で、いきなり自分の事を延々話し始めみんなで合唱し始めるという演出に今回同様賛否が別れましたが「これは穂乃果らしいからOK!w」とすんなり思えたのはやっぱりこれが夢を叶えた後のエピローグだからなんですよね。ぶっちゃけ演出面ではこのサンシャイン最終話と、ラブライブ!2期最終話は同じなんですけど、こうして比較するとあまりにもAqoursは時期尚早だったという印象があります。

 

 穂乃果の卒業式スピーチの原稿見てると「あ、こいつこそ『ユメ語るよりユメ歌おう』じゃん…」ってなりますね。Dear穂乃果さんとか言うてる場合ちゃうで。千歌ちゃんはこんな文化祭の出し物やるために前回羽キャッチしてきたの?

 

 

 千歌ちゃんの気持ちや行動を否定はしないですよ。しないけど、ラブライブ!」として考えるとあまりにもこぢんまりと着地しすぎた感はあります。「μ'sってすごい!私もアイドルになりたい!」→「えっうちの学校廃校になるの?μ'sと同じだ!やったー!」→「でもよく考えたら私この町と学校好きかも!よーし頑張ってラブライブに出て学校救うぞー!」→「でも全国の壁は厚かったー!」→「学校も人来ない-!」→「でも私たちは楽しんでるからいいや!μ'sみたいになる必要もないや!セイヨーソロー!あはははは!」ってなめてんのか!?

 そう考えると、もう第11話「友情ヨーソロー」が最終回でも良かったように思います。挿入歌「想いよひとつになれ」は本当に素晴らしくて僕の中の「ラブライブ!とはこうあって欲しい」という理想をそのまま形にしたような曲なんです。μ'sでは「ユメノトビラ」が近いですかね。

 この回の時の感想記事でも書いたけど、「何かを掴むことで何かを諦めない 想いよひとつになれ どこにいても同じ明日を信じてる」というフレーズがスクールアイドルの夢とそれに向かって真っ直ぐに駆けていく姿を想起させてくれて好きなんです。これと比べると、12話→13話で「μ'sのようになる必要はない!」→「起こること全てを楽しむことが輝くこと!私達は輝いてる!」の流れはまるでスクールアイドルとして高みを目指すという目標も、廃校を救うという理想も忘れて自己肯定に走っているようなそんな印象すら抱いてしまいます。いや、勿論千歌ちゃんは別にそれらを諦めたわけでは全くないですけれど。

 結局のところ、上でも書きましたがどうせ二期に続くならこんなところで謎の総集編寸劇をやらずにアニメ一期の内容は「Aqoursのファーストステップ」というポジションにしておいて、2期1話とかで改めてこの寸劇やればよかったんですよね。どのみち投げっぱなしは全部投げっぱなしなのに無理に一旦締めてしまうから、こぢんまりとした所に収まってしまったような印象になると思うんですよ。そんなところですかね。

 

 

 寸劇の内容としては基本的に今まで観てきたアニメの内容と同じですが果南ちゃん「スクールアイドルやるんだって?」ってお前そんなリアクションじゃなかったやろ!!!お前千歌ちゃんがスクールアイドル始めるって言ったときから「あ、ふ~ん」って感じだったしそれ以降特に何かするでもなく最終的に鞠莉さんとハグしてカップルでAqoursに入ってきただけやんけ!っていうか3年生組のくだりが基本的に雑過ぎるでしょ。

 

  

「1!!」

「2!!」

「3!!」

「4!!」

「ゴw」

「6!」

「7!!」

「8!」

「9ー!!」

 

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おい なんか混ざったぞ。

目の前のゼロを、ひち(7)にしよう!」「ゴw」等ルビィの滑ぜ…舌っ足らずで可愛い所がよく出ている回でしたね。ここは決め所なのにルビィの5で何回見ても笑ってしまう。でもいいんやで。ルビィはルビィのままでいい。エリーチカ枠を果南に取られたあげく知能指数はルビィと同レベルに下げられ、何かよくわからない痛いドルオタキャラにされたダイヤさんに比べればアニメでのルビィの扱いは破格と言えましょう。

 

 

新曲「MIRAI TICKET」。良いですね!前フリが長すぎたけど…本当に長すぎたけど…正直アレですよねここまでは良かったんだからここ2期12話方式で新曲やった後にアンコールで「君のこころは輝いてるかい?」をやればそれで大団円だったのに…

  

 

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  ダイヤさんのママこれで二人産んでるってヤバくない!?ヤバくないか、千歌ちゃんのママが三人産んでるのに比べたら欠片もヤバくないな…いやでも美人すぎですよね。この人があの赤い髪のルビィを産んだのかって思うと…こう、クるものがありますよね。まぁ下ネタ嫌いなので言わないですけど…

 ところでこのシーンの直後にカメラがライブ中のルビィ、善子、花丸の並んでる構図に切り替わるため画像右側のおばさんは花丸ちゃんのママだと分かるわけですが、放送中はダイヤのママ=ルビィのママだという当たり前の事がパッと出てこなくてダイヤママと善子ママと…右端誰だ?ってなってましたね。どうだっていいですが。

  

 ライブシーンは良かったんですけど、千歌ちゃんがいきなり非常口から出てったのはいただけないですね。何がしたいねんと。感情極まりすぎやろと。なんで出ていくねんと。エモーションなのは分かるけどまずは今このライブをちゃんと締めようよ。

 

 

 

 

 千歌ちゃんだめんず説は3話の頃から提唱していましたがその点に関してだけは一切否定要素がないまま最終話まで来てしまいましたね。まあ、それはいいんですよ。曜ちゃんが千歌ちゃんと幸せになれる唯一の道がそれなら。何も言うまい。

 

 

 そしてこの、ラストの投げっぱなし。清々しいほどの投げっぱなし。これはないだろう。今まで拡げに拡げてきた風呂敷をこの13話でもまだ拡げて、しかもそれを全部投げっぱなしのままで「私たちは輝いてるよ!イェーイ!」で無理矢理オチつけられて「君のこころは…輝いてるかい?」じゃあねえよ。

 

 でも、そうして思えば「ラブライブ!サンシャイン!!」のシナリオってまさに「君のこころは輝いてるかい?」そのものなんですよね。まさにそのものと言っていい。「君のこころは輝いてるかい?」の歌詞を思い出してみると、歌い出し「きっかけは何でもいいから一緒にときめきを探そうよ!」の部分からしてまるでアニメのシナリオを開き直っているかのよう。その後も「うまくいかないって諦めたらきっとあとから悔しいよ」「君は何度も立ち上がれるかい?」等、アニメがこの曲をなぞっていることが伺える描写がいくつも出てきます。

 「まだ出会いにどんな意味があるか知らないけれど」はSaint Snowでしょうね。まさかの前回「ラブライブの発表見に行きませんか?」で出番が終わったSaint Snowの二人組こそ、投げっぱなしと言うならあまりに投げっぱなしでした。

 そうして考えると、「君のこころは輝いてるかい?」の歌詞そのものが盛大な投げっぱなしであるとも解釈できます。そう思うとなんかすげえ勢いだけで押し切られてる感じしてきますよね。このアニメは最初から、投げっぱなしになるべくして投げっぱなしになったのかもしれないですね。いや、「君のこころは輝いてるかい?」は名曲なんですけどね。

 

 「君のこころは輝いてるかい?」のフレーズの続きは「胸に聞いたら"YES"と答えるさ」なんですけど、つまりこのフレーズは相手への投げかけではなくて自分への問いなんですよね。だから、このラストシーンでのフレーズも聴者に向けられたものではなく、AqoursがAqours自身への問いかけだと思っています。「やる気はあるかい?」→「勿論さー!」のノリですよね。というよりも、そうあって欲しいですね。この内容で最後の最後に視聴者に向けてこんな投げっぱなしの問いかけして終わったと言われたら残念過ぎる。

  

 

 そんな感じですか。というわけで、サンシャインアニメ終了です。まあこの13話は、というか12話→13話の流れはちょっと残念でしたが、全体で言えばアニメを通して本当にダメと思える描写は今回の文化祭の出し物と後は2話のダイヤさんのぼらららのくだり位で後は非常にクオリティも高く、何度見ても楽しめる神アニメと言えるものだったと思います。

 

 そういえば、Aqoursの3rdシングルが発売になるようで今人気投票やってますね。アニメの内容からすると、前回もセンターであった曜ちゃんがまた一強になりそうな懸念はありますが…

 アニメで最も待遇が良かったのは曜・花丸、そこそこ良かったのは善子・ルビィ・鞠莉、おおむね期待通りだったのが千歌・梨子、ちょっとアレだったのがダイヤ・果南ってとこでしょうか。

 

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僕は、黒澤ダイヤちゃん!

 

ではまた!!

 

☆前回までのラブライブ!サンシャイン!!