消えてゆく虹に約束しよう…
ちゅんちゅん、ハローラブライブ!どうもひだまりPです。
前回に引き続き、ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbowの挿入歌シングルのレビューとして第3弾「Believe again / Brightest Melody / Over The Next Rainbow」について書いていきたいと思います!
このCDは劇場版挿入歌シングルの第3弾であると同時に、あの名盤「Awaken the power」に継ぐSaint Aqours Snowの第2シングルでもあります。「劇場版インスパイアソンング」として突如彗星の如く現れた新曲「Over The Next Rainbow」には度肝を抜かれましたね。
ドラマパートもあるぞ!!
劇場版感想および劇場版シングル1,2弾の記事はこちらから!
もくじです。
Believe again / Brightest Melody / Over The Next Rainbow
何このイケメンルビィ。完全に主人公交代じゃん……メンヘラみかんとは何だったのか。
01. Believe again
劇場版で泣くことはないと思ってたけど、まさかセイントスノーに泣かされるとは。
本編記事でも言及しましたが、「Believe again」というタイトル自体が最高の伏線回収。初回鑑賞時、Saint Snowの圧巻のライブを観てしばし感動に耽った後、エンディングクレジットで「Believe again」のタイトルを観た瞬間のカタルシスは言葉では言い表せませんでした。まさしく画竜点睛、このシンプルなタイトルにどれだけの情報量が詰まっているのでしょうか。流石は神*1の仕事と脱帽せざるを得ません。
と言うのも、アニメ2期で登場したSaint Snowの2曲の新曲、「CRASH MIND」、そして「DROPOUT!?」。これらの曲を経て、この「Believe again」をもってSaint Snowの物語は完結するのですね。ひだまりPも、アニメ2期当時は「DROPOUT!?」という曲名を見て、アニメでSaint Snowがラブライブに敗退するのが前提になっているような曲を持ってきたことにはモヤモヤする」と所見を述べていましたが、完全にそれを上回られた形です。
以下引用。
ただ放送中も思った事ですが、タイトル含めて本編の展開ありきで作られている感はちょっと受け入れがたいですね。「DROPOUT!?」って完全に視聴者の気持ち代弁じゃないですか。
確かにストーリー上はSaint Snowが念願だったラブライブのステージから一転振り落とされて、悲しみに暮れている所からAqoursとの歩み寄りを経てより大きな輝きを創り出す、それは文句なしですが、これはだってセイントスノー、落ちるための曲をわざわざ作ってたってことになるじゃん。
そこだけがちょっと喉につっかえる所でしたね。
Saint Aqours Snow 1stシングル「Awaken the power」感想【ラブライブ!サンシャイン!!】 - ひだまりPはこう語った
そこが消化不良気味であっただけに、Believe againを聴いた時のカタルシスはあまりにも大きかったのです。
そして「DROPOUT!?」も勿論なのですが、「CRASH MIND」の世界観もこの曲に受け継がれているというのがいいですね。今あるものを壊して、新しいものを求める挑戦的なイメージを描いたこの曲の面影はBelieve againの歌詞中にも残されていますし、作中では「Saint Snowの夢を私が壊してしまった」と悩み、焦る理亞ちゃんに対して聖良さんが「私達の想いはずっと残っています。だから…(今までのSaint Snowを)追いかける必要なんてないんです。」と伝えたシーンなど、まさに理亞の心の呪縛を解き放つ良い意味での「CRASH MIND」なんですよね。
そもそも、劇場版を見るまでまさかこれほどSaint Snowに持ってかれるなんて夢にも思ってませんでしたからね。観てる我々がSaint CRASHされてますよね。
ラブライブ出場の道を閉ざされ、一度はお蔵入りになった曲が大舞台でまた復活するという展開はμ'sの「僕らは今のなかで」にもありました。しかしこれは…あの演出を超えてきた、と敢えてひだまりPは言いたい。それはやっぱり、この曲が今までに歌った曲まで含めて、それらの曲に込めた想いまで乗せてSaint Snowの物語として完結したという所が大きいです。前回8位に終わったラブライブへの最後のリベンジで彼女達が用意した曲、「CRASH MIND」、「DROPOUT!?」そしてこの「Believe again」の3曲。決勝のステージで披露するはずだった最後の曲が、これまでの2曲に対しての「答え」でもあったとは。これはもう、何も言いようがありません。
ということで、この曲の存在自体に重きを置いて語ってきたわけなんですが、曲の内容に目を向けてみても…まぁこれは言うまでもないと思ったんですが、神曲なんですよね。本当にこれ引っ提げて来られてたらAqoursの優勝も怪しかったんじゃないかと思うほどで、ラブライブ延長戦銘打ったステージにあまりにも相応しいと言えるでしょう。
Saint Snowらしい激しいメロディに2人の力強い歌声が素晴らしくマッチしています。兎にも角にも、聖良姉様の声の圧が凄いですね。追従する理亞の軽快さと見事に噛み合って歌い出しから引き込まれるような感じです。Saint Snowにおける理亞は何となくラップ要員みたいな感じで考えていたんですけど、こうしてみるとリードする聖良の重厚な歌声に対して理亞の軽快な歌がリズムとスピード感を与えることでSaint Snowとして一つの曲が完成しているような印象を与えてくれます。
ラスサビ手前の「Believe again…」の繰り返しからの、ラスサビは「Believe…」で一瞬止まるの良いですよね。これ「ブレイク」っていうみたいです。そして「Believe…aga~↑in!」って一度上がるのがもうね、もう圧巻。Hey Judeかと思った。
無念にもラブライブに敗退してしまい、日の目を見ないままで終わるはずだったこの曲は数奇な巡り合わせを経て、Saint Snowというユニットから理亞ちゃんが一人で羽ばたいていけるための餞として幻の舞台で披露されました。そのカタルシスと、曲自体の高すぎるポテンシャル、そして歌唱力といずれを取ってもラブライブ!史に残る珠玉の名曲と言わざるを得ません。劇場版ラブライブ!サンシャイン!!を殆どこの2人が持っていってしまったのも納得ですね。
衣装が微妙にナチス・ドイツっぽくて、ライブが終わった後の姉妹のシーンでちょっと笑いそうになってしまったのはナイショです。いかつい帽子に雪だるまエンブレムのカワイさがややミスマッチですね。
02. Brightest Melody
3年生達とっては本当の最後の曲。ほんとかな?
内浦の守護聖人ヨーソロが今までの衣装を器用につなぎ合わせて一晩で間に合わせたラブライブ延長戦。実質これでストーリーの鍵だった静真高校の生徒は殆ど説得できたところもあり、Saint Snowと同じく、Aqoursここにありを知らしめたライブとなりました。
内容については…そうですね。Aメロの「ずっと歌おうみんなで!」の合いの手が、「君のこころは輝いてるかい?」の「ワッショイ!ときめきオーライ」と重なって仕方がなかった。そう考えると、「きっかけは何でもいいから一緒にときめきを探そうよ」と、本曲の「だけど先に道があるいろんな未来 次のトキメキへと」というフレーズはある意味対になっているというか、Aqoursの始まりと終わりを表すのに相応しい表現なんじゃないかと思います。
これ以外にも、衣装を見ても分かるようにこれは言わばAqoursの集大成の曲であり、なおかつ、これからのAqoursへの餞の意味もある曲なんじゃないかという所で、その意味ではμ'sの「KiRa-KiRa Sensation!」にあたるのがAqoursではこの曲なんだと思いましたね。
そして、本当のラブライブ決勝でAqoursが披露した曲は「WATER BLUE NEW WORLD」でした。あちらは「これまで諦めずに走り続けた私達だから、今この時を思いっきり輝こう!」という曲であり、初めて臨むラブライブの大舞台でこれまでやってきた全てをぶつけよう!という意思の籠った曲でしたがこの「Brightest Melody」を聴いていると、それすらも超越した次元で歌われているというか、Aqoursのこれまでとこれからのこと、スクールアイドルの楽しさ、輝き、そして去っていくメンバーとの別れと、皆の想い。それらを全部詰め込んだ、まさにAqoursという存在そのものの表現という印象を受けましたね。
衣装は最初、ダイヤちゃんのスラッと長い脚が強調されていてエロいなぁ、って思っていたんですが。
ルビィの舌ペロ出しがエロ過ぎない!??!?!?
この表情は完全に…僕らを誘ってるの?完全にCYaRon!のR-18担当ですね…
これいる??? pic.twitter.com/b1TfhdOWuh
— 穂乃果ちゃん絶対妊娠マン (@Hidamarie_win) January 9, 2019
03.Over The Next Rainbow
「劇場版インスパイアソング」の名の下に突如現れたSaint Aqours Snowの2曲目。ちなみに「The」は頭を大文字にするのが正式な表記です。Awaken the powerは"the"も"power"も小文字なのにね。っていうか映画のタイトルも「Over ”the” Rainbow」なのにね。
1番からテンポの良い進行ですが、2番では更に理亞ラップ全開ですね。2番からAqoursの方が理亞ラップに寄せていってる感じだった印象のAwaken the powerとは逆ですね。
試聴動画を見た当時の正直な感想としてはよくあるJPopみたいに友情!絆!みたいなアピールがちょっと陳腐だなと思ったりもしてまだ”ピン”と来てなかったんですが、これはSENTIMENTAL StepSの仲間だと思うことで自分の中でストンと落とし込めた感じはありましたね。この曲はAqours(Saint Snow)版SENTIMENTAL StepSというイメージを持っています。
試聴動画でも2番のラップ調が心地よかったですが、実際聴いてみると理亞ラップパートの歌詞が凄く心に沁みてしまいます。
〽夢見てるだけでは始まらない
努力してまだまだ足りなくて
見上げる空 虹の果て
未来の自分がいる頑張れる
決めたことさ 決めたことは
貫いてみせるよ最後まで
納得できるまでやらなくちゃ
自分が自分を許せないから
ライバルは常に自分。いつも己と向き合って研鑽し続けるSaint Snowのいい意味でのストイックさが表れた金言ですね。そして劇場版本編ではSaint Snowの幻影を追いかけなくても良いことに気がついた理亞が、今度は「未来の自分」を目標にして頑張ろうとしているのがラストシーンでの彼女の姿とも重なって感動しました。
ドラマパート
04.沼津にイカがやってきた!
やっちまいやがった。
大丈夫。ラブライブ!のCDドラマだよ。
冬の沼津にイカに扮した理亞がやって来るというストーリー。古き良きラブライブ!CDドラマ特有のクソテンポで話は進行し、一人一人がしょーもないボケにやたら尺を使う所に様式美を感じます。
そういえば、一時期のラブライブ!CDドラマパートでやはりお約束だった「○○だよ!」「え?○○?」「だから~!」の多用は最近見られなくなりましたね。
05.函館のイカか、沼津のイカか
今回の見所さん。
最初の再現パートは何で果南と鞠莉でやってるの?と思ったら、まさに劇場版本編で鞠莉が母親を相手にこの理亞側の立場だったことをパロってる(?)のか。本編と全く無関係のワケの解らんエピソードのくせに変な所で繋がりを匂わせてきますね。
それよりも花丸と千歌の再現がめちゃめちゃクオリティが高いですずらね。聖良の物腰の堅い喋り方を「ずら」挟みで柔らかくしてる花丸の聖良役もさることながら、千歌の理亞役が新境地すぎる。千歌っちが理亞のぶっきらぼうな話し方を再現することでより子供っぽさが強調され、可愛さが引き立ちます。理亞特有の助動詞を使わない所も見事に再現していて、最早モノマネの域ですね。確かに千歌と理亞も「妹つながり」ではありますが、2人を組み合わせることでここまで妹キャラが引き立つとは凄い。
「イカスミは黒い!チョコとおなじ!!!」「生磯臭い!あう゛!!!」の理亞が言ったっぽいけど千歌っちが再現すると更にアホっぽさが強調されていいですね。
しかし思い返すとAwaken the powerのドラマでは「沼(津)と悪魔…似ているでしょう?」「うん…”ま”が似てる」なんて会話をしていた2人なので、バレンタインと馬鈴薯が似てるという理亞の発想はある意味その流れを組んでいるのですよね。完全にセイントスノー理論だ。これでいくと「かがやき」と「香川」が似てるとかも言い出しかねないですよね。(伏線)とは言え、今日に限って冗談の通じなかった聖良に叱られ理亞は失意のままルビィのいる沼津へと飛びました。「恋に敗れた女が南に逃げるとか聴いたことないずらw」というAwaken the powerドラマパートのマルの偏見も見事に裏切られてしまった形ですね。
そして。
聖良「いい加減にしなさい!」
理亞「っ…!」
千歌「いいかげんに…?イカだけに?…w」
梨子「千歌ちゃん…」
…グだ…
…ちかっちギャグだ!!!
ということで、全国一千万のちかっちギャグファンの皆様お待たせ致しました。ちかっちギャグが帰ってきました。もう宮下愛に道を譲ったとばかり思っていたんですが、ラブライブ優勝して余裕が出てきたんですかね。千歌ちゃんもね。ありがとう…
聖良「口を出さないで下さい。これは、私達姉妹の問題です。あなたたちも…姉妹なら分かるでしょう?」
ダイヤ「それは…(アニメ時空のわたくしにはちょっと…)」
ルビィ「おねえちゃぁん…❤」
アニメ時空のダイヤちゃん、通称不肖の姉。「いつも厳しい」とルビィに言わしめる威厳はどこへやら、干物妹うまるちゃんもビックリのダダ甘お姉ちゃんになってしまったダイヤちゃんに本当に分かるかと言われると、口を噤むほか無いですね…
まぁそれはともかく、聖良さんってやっぱりちょっとサイコな所あるよね。
鹿角聖良ちゃん、大人っぽいというよりは人間味を感じにくいというか理屈が感情を抑圧してるというか若干のサイコ性が感じられて、1期では金魚のフンだった理亞が2期で活躍したことでより人間味のなさが際立ってきた所があったので起爆剤のように「ブロッコリー嫌い」という設定がウケたんだろうな。
— 穂乃果ちゃん絶対妊娠マン (@Hidamarie_win) February 12, 2019
聖良さんのブロッコリー嫌い設定にはTwitterも一時期盛り上がりましたね。
「イカは白い…でも墨は黒い。どっちもある。」の一言でさっきの花丸と千歌による再現映像がかなり忠実に姉妹の会話を再現していたことが判明しましたね。
06.そしてここにてバレンタイン勝負
今回の千歌ちゃん…輝いてますよね。そうだよ…お前の輝きはそういうとこなんだよ。このアホっぽい妹キャラを貫けばいいんだよ。
やはりと言うか、1年生4人組の掛け合いがもはや漫才みたいになっていますね。陰キャつながりで仲良くなったはずが、Aqours1年生組のキャラの濃さに毒されていつものぶっきらぼうキャラはどこへやらノリノリの理亞ちゃん。聖良さんが沼津へ転校させたがったのも納得ですね。まぁ今は、函館に連れ戻そうとしてるんですけど。
07.輝くマイ・スイート・タウン
たぬき山…?あぁ、香貫山か。香貫山行きたいですねぇ。
今回の千歌ちゃん、最初から最後まで有能オブ有能ですね。前回沼津まではるばるやって来た鹿角姉妹にワケの分からない小芝居を延々見せた挙げ句聖良に泣きギレされたアホの高海はどこへやら。あと聖良の「間違いでした」って謝り方もサイコ感に拍車をかけてますよね。感情のないサイコパスが必死に思案して捻り出した謝罪の言葉っぽくて笑ってしまった。「これは、その証明とも言うべきチョコです。」そういうとこだぞ。
………
………
果南のチョコのくだりいる?…まぁ、いいや。チ○コ美味しかったかい、果南?(イケボ
まとめ
トゥデイズ チカキンズ ポイント。
ドゥルルルルルルルルルルルルルルルル………
100点(ワンハンドレッド)~!!!
\イェー!/ \フゥー!!/ \ガンバルビィ!!/
ラブライブ!サンシャイン!!でも屈指のド名曲「Believe again」誕生に加えて、今回のドラマパート「函館のイカか、沼津のイカか」は千歌と理亞の妹系可愛さが融合したまさに神回とも呼ぶべきシロモノでした。過去にひだまりPも「CDドラマの神エピソードランキング」という記事を書きましたが、今同じ記事を書いたらこれが上位と入れ替わってもおかしくはないですね…少なくともAqoursCDドラマにおいては「ほんとのクリスマスパーティー」を凌ぐ歴代1位と言っていいと思います。
ふふっ、まぁそんなとこですかね。それでは!
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*1:畑亜貴先生のこと。