「あなたがこの呪いからランジュを救ってくれるの?」
ちゅんちゅん、ハローラブライブ!どうもひだまりPです。
今回はついに、待ちに待ったアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」セカンドシーズンが2022年4月2日から放送開始となりました。
2020年に放送されたファーストシーズンは大好評のうちに幕を閉じ、虹ヶ咲学園3rdライブで放送決定が告知されたこの第2期にも多大な期待が集まる一方、2020年10月末に発生した「ある事件」に端を発する、オタクを苦しめる「呪い」の存在がこの千載一遇のアニメ2期にまでも影を落としてしまうのではないかと、不安の声も少なくはありませんでした。
むろん、ひだまりPとて例外ではありません。
一年半に及ぶ呪われた時間、虹ヶ咲に降り続けた「雨」がやむ日は来るのか。第1話の感想です。
それでは、続きを読むからどうぞ!
もくじです。
- あらすじ
- オープンキャンパス実行委員の”三船栞子”
- ”鐘嵐珠(ショウランジュ)”と”ミア・テイラー”
- スクールアイドルフェスティバル告知映像
- 本題・ランジュと同好会の衝突について
- ★ED「夢が僕らの太陽さ」
- ★まとめ
あらすじ
無事スクールアイドルフェスティバルをやり遂げた同好会のメンバーたちは、みんなの期待に背を押され、早速第2回のフェスティバルを企画していた。きたる虹ヶ咲学園のオープンキャンパスで告知PVを公開しようと同好会が盛り上がるなか、音楽科へ転科したばかりの侑は、編入者向けの補習に悪戦苦闘。音楽科と同好会の二足のわらじで忙しい日々を過ごしていた。一方その頃、オープンキャンパス実行委員の三船栞子のもとに一通のメッセージが届く。そしてオープンキャンパス当日、鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)とミア・テイラーが留学生として、虹ヶ咲学園へやって来た。
タキシードしず子!??!?(アニメ1期13話感想記事参照)
アニメ1期OPではメンバーがスーツ姿で佇む謎にカッコイイカットが入っていましたが、よもやこんな所に繋がっているとは。とは言え、初代ラブライブ!2期を彷彿とさせる「引き」の強いオープニングでしたね。
かすみんが先輩達から可愛がられているの、とても解釈一致で良いですね。かすみんはいじられキャラとしての側面が強くなりがちですが、本来このように愛されキャラとしての資質を充分に備えているはずなんですよ。何気ないシーンからでもそういうかすみんの立ち位置が読み取れるアニメ世界線はやっぱり偉大だなぁと思いますね。世界線って。虹ヶ咲はアニメしかないですけどね。
さてクジ引きで惨敗するのはいわゆるラブライブ!アニメシリーズでも矢澤にこや津島善子が通ってきた通過儀礼ですが、前者はこの敗北をバネにのちのラブライブのステージで大トリを引き当てるという大逆転を見せますが後者は特にフォロー等ありませんでした。シチュエーションとしては前者が近いと思うので、かすみんの大逆転にも期待したいところですね。
ここ咲-Saki-。
オープンキャンパス実行委員の”三船栞子”
一方その頃、オープンキャンパス実行委員の三船栞子のもとに一通のメッセージが届く。
……あの、すみません。すみませんその人…初対面なんですけど…
机の下で足ギュッて踏まれてそう。
何このガッツリ毒の抜かれた栞子。いやそもそも、この三船栞子ちゃんというキャラはアニメ2期が初登場なんですけどね。アニメ2期が、初登場、なんですけどね。ア~ニ~メ~二~期~が~!
オープンキャンパスの実行委員として登場したしお…栞子ちゃん。発言する際にきちんと自己紹介をするなど、1年生ながら真面目で礼儀正しい女の子であることが伺えます。じゃあなんで副会長に足踏まれてるの?
虹ヶ咲症候群を発症していない栞子ってこんな感じだったんですね。栞子が喋るたびにまた正論の暴力で辛辣な事を言うんじゃないかとザワザワしてしまう。
余談:「虹ヶ咲症候群」について
話が脱線しますが、皆さんご存知の通り虹ヶ咲学園には「虹ヶ咲症候群」と呼ばれる一種の風土病が存在しています。虹ヶ咲症候群に感染すると、スクールアイドル同好会を廃部に追い込まなければならないという強迫観念に脳を支配されてしまい、またそうすることが同好会のメンバーのためであると思い込んでしまう、非常に質の悪い病として知られています。
アニメ1期では優木せつ菜が感染しましたが、彼女は比較的軽症のまま高咲侑によって正気を取り戻すことができました。
虹ヶ咲症候群は普通の病気とは異なり、LLLと呼ばれる末期症状からスタートして、徐々に症状は緩和し最終的にはなんとなく有耶無耶になるような形で完治することが知られています。(せつ菜の場合は侑のショック療法で完治した)栞子や今回登場したランジュが虹ヶ咲症候群に感染するのかどうか、これも2期の注目ポイントの一つですね。
一説によれば、有志が作ったとある同人ゲームのシナリオでは三船栞子が姉からの虐待による心理的ショックのために虹ヶ咲症候群LLLを発症してしまった、「虹が裂き編」という世界線があるとかないとか。三船栞子の姉が虹ヶ咲学園に戻ってこないことが、このアニメ2期を平和に終わらせるためのキーとなるかもしれませんね。これは、あくまで予想ですが。
”鐘嵐珠(ショウランジュ)”と”ミア・テイラー”
一度目なら、今度こそはと私も思う。
避けられなかった惨劇に。二度目なら、またもかと私は呆れる。
避けられなかった惨劇に。三度目なら、呆れを越えて苦痛となる。
七度目を数えるとそろそろ喜劇になる。
スクールアイドルフェスティバルの映像を見てスクールアイドルに「きらめき」を感じ、自身もスクールアイドルになるために香港から留学して来たという新キャラの「ショウ・ランジュ」ちゃん。
しかし2期でアニオリキャラを出していくというのはラブライブ!の歴史の中でも割りと斬新ですね。しかもエンディング曲のクレジット等を見るに、このランジュちゃんや同じく留学生のミアちゃん、そして先程の三船栞子ちゃんも後々で同好会に加入する可能性が高そうでドキドキしますね。
とは言え初登場の印象は悪くなかったランジュちゃん。まぁ確かにこれ考えようによってはあずにゃん枠じゃん。
流しそうめん同好会!?!?!??
ミア・テイラーちゃんは今回あまり人となりが分かるシーンは無かったので、これからの活躍に期待ですね。いやいや新キャラが渋滞し過ぎだろなんで3人いっぺんに出すんだよ。まぁこの3人と同好会の交流や仲間になる過程を描くのも良いですが、ちゃんと既存キャラにもスポットが当たる構成になっているのかだけが今の所不安要素ですね。
スクールアイドルフェスティバル告知映像
満を持して行われた第2回スクールアイドルフェスティバルの告知映像では、誤ってNGシーン集を流してしまうというハプニングが発生。これはニッチなネタになりますが、「スクールアイドルフェスティバルALLSTARS」という全く別のゲームでもストーリー2ndシーズンとして本来と全く異なる支離滅裂な内容を配信してしまうというハプニングが発生したことがあり、おそらく名前が近いよしみでパロディネタとして出したのではないかと思います。恐ろしいのは「ALLSTARS」の方のそのストーリーは結局修正されないままゲーム自体のサービスが既に終了しているとか。まあ、本作とは無関係ですが。
そして印象的なのは侑の「どうすれば…」というセリフ。アニメ1期でもスクールアイドルフェスティバルの途中に雨が降ってきた時に「どうしよう…」って言ってましたがこれ、ラブライブ!の頻出ワードです。言ってみれば前フリです。本家ラブライブ!1期1話で廃校が決まったシーンや、サンシャイン1期3話でライブ中に停電したシーンなど、ライブに繋げるためのハプニングと「どうすれば…」はシリーズでは伝統芸とでも言うべきお約束ですね。
そして今回、途方に暮れる侑を救ったのは…
★新曲「Eutopia」
ランジュはスクスタ生まれのディストピア育ち
裏切り者はだいたい友達
新キャラっつってんだろ。
正直ランジュがいきなり流暢な中国語を話しだしたから海賊版AVが流れるのかと思ってしまった。ミアの秘蔵お宝動画を間違えて流しちゃったのかと。発想の文化レベルが低すぎるんだよなあ…
それはともかくこのダンスシーン、成り行き上ではランジュが同好会を助けた形となっていますが、その実いきなりランジュから同好会への宣戦布告ともとれるんですね。
『ランジュの温泉で練習後はリラックスラ──♡』
きゃぁ♡最高!気持ちいいわね、やっぱり──秋の温泉♡
ランジュ、自分の家に温泉があるのよ。
あなたも一緒に──どうかしら?
そんなことではなく。
まずこのステージ。赤を基調に青色が配置されたステージになっていますが、これはアニメ1期3話で優木せつ菜が「はじまりの歌」として披露した、「DIVE!」が青を基調にせつ菜の赤色が配置されていたのと全く逆になっているんですね。
そしてせつ菜の「DIVE!」は、その字の通り彼女が海へと飛び込むような世界観のPVだったのに対し、ランジュのPVは同じように水に落ちた彼女が、水槽になった鳥籠から脱出するという演出が入っています。
これは「同好会という狭い水槽で馴れ合っているだけではダメ」というランジュからのメッセージではないでしょうか(ランジュの言い分が正しい、正しくないの議論はさておき)。そしてその警句の矛先は、同好会で一番スクールアイドルとしての才能と実績がある優木せつ菜でした。つまりこの曲は「DIVE!」への返歌ということになりますね。
「Eutopia」という言葉も我々はシンプルに「理想郷」という意味に解釈していますが、原義の「Eutopia」の指す理想郷は少し違っています。
ただし、「ユートピア」という言葉を用いるときには時に注意が必要である。現代人が素朴に「理想郷」としてイメージするユートピアとは違い、トマス・モアらによる「ユートピア」には格差がない代わりに人間の個性を否定した非人間的な管理社会の色彩が強く、決して自由主義的・牧歌的な理想郷(アルカディア)ではないためである(第3節、第4節参照)。従って、本来の意味からすると、社会主義や共産主義の文脈で用いられるべき言葉である。
とは言え、そこまで言うとちょっと違和感がありますね。虹ヶ咲のスクールアイドルがみんな個性的であることはスクールアイドルフェスティバルを見たランジュ自身も認めていましたし、ちょっとアンチ過ぎるかもしれません。まぁもっとシンプルな意味でも「理想郷」なのかもしれないですね。あるいはスクスタへのアンチテーゼか。スクスタって何だよ。
ちなみにですが、この第1話でせつ菜のみがランジュと接触していません。これは意図的に2人が直接接触するタイミングを避けたものと思われます。ということであれば、やはりランジュとせつ菜のライバル関係が今後のキーになりそうですね。共に類稀なスクールアイドルの才能を持ち、圧倒的な輝きを見せつける存在になりたいランジュと、皆の”大好き”を守っていける同好会で皆と進むことを決めたせつ菜と。
ビ リ ス タ
本題・ランジュと同好会の衝突について
「アタシは誰よりも、みんなを夢中にさせるスクールアイドルになりたい。
アイドルがファンに夢を与えるのは、素晴らしいことよ。
でも、与えるだけでいい。
誰かに支えられなきゃパフォーマンスもできない
アイドルなんて──情けないわ。」
なるほどね。
前提として、「ファンがアイドルを支える」「アイドルは夢を与える存在」という「アイドルとファンの関係性」は「みんなで叶える物語」を標榜した初代μ'sから常に受け継がれてきたラブライブ!の基本理念であり、これを否定してしまうとそもそも世界観が成り立たなくなってしまいます。なのでそれは間違いないものとして。
実はこれ、ランジュの言ってる事も決して的外れではない。と言うのもランジュの言う「ファンがアイドルが支える」概念の否定は、まさにそのままラブライブ!の黒歴史とも言えるあの楽曲、「No.10」に感じた我々の解釈違いそのものだからです。まさかひだまりPも、ランジュと同じ意見を持つ日が来るなんて夢にも思ってなかったですね。夢にもっていうか、初めて会ったんですけどね。
ここでAqoursの「No.10」に対するひだまりPの所見を引用します。
そもそも、「10人目はあなた(ファン)だよ!」という概念にひだまりPはもうアレルギーです。何をどう考えても、Aqoursの9人と我々オタクを同列に考えて良いわけはありませんし、我々は…いや、「私は」、輝きに向かって進むAqoursの姿をこそ応援したいのであり、それをわざわざ立ち止まって「ここまでこれたのはあなた達のおかげだよ!」「あなた達が10人目だよ!」なんて馴れ合っているのを見たい訳ではありません。 ラブライブ!は「ポルノ」ではあっても「感動ポルノ」ではなかったはず。というのが、当時のひだまりPの言い分です。
【前編】ラブライブ!Aqoursの「全曲」ランキングを作ってみた!【第129位~51位まで】 - ひだまりPはこう語った
ランジュのPVにエロシーンが多数あったのは感動ポルノへの皮肉だった…?
それはともかく、もちろん前提として侑はただの「ファン」として応援だけをしているのではなく、同好会のマネージャー的立ち位置として影に日向に同好会メンバーを助けていますので、「No.10」に歌われる「10人目はキミだよ!」のそれと侑とは違っています。それはそれとして、一方でスクスタが我々ファンの数と同じだけの平行世界の「あなた」を全員殺した後にただ一人残された希望こそが「高咲侑」という存在なので、侑に「同好会のファン(にすぎない)」という属性があることもまた、否定はできません。スクスタなんてないけど。
まぁつまるところ「10人目はあなただよ!」みたいなしゃらくさ☆キッス概念とそれを真に受けるオタクの創り出す薄っぺらなエモエモワールドへのアンチテーゼとしてランジュの言い分はある意味痛快でもあったということです。でもこれ言っちゃうと一番しゃらくさかったのはアレよ?虹ヶ咲4thライブのランジュとミアがメンバーに迎え…いやいいや。そこまでは言うまい。
また、ランジュのこのようなストイックさ自体はA-RISEやSaint Snowといった歴代作品のライバルキャラにも見られた考え方であり、非常に斬新な印象を与えながらも歴代の流れをちゃんと引き継いでいるというのは脚本の妙を感じましたね。サニパ君はハゲみたいなもんやし…
余談ですが、Twitterには「#ランジュのおごりで焼肉ラ」というハッシュタグが存在しています。これはランジュファンの有志が作成したランジュちゃんと一緒に焼肉を食べたいというハートフルなハッシュタグなんですが、「ランジュのおごり」という部分にもこのランジュの意思が反映されていますね。ランジュファンの有志って言うか、ランジュは初登場なんですが。
ということでランジュの言い分にも頷ける部分はあったのですが、やはり素晴らしかったのはちゃんと即座に言い返せる侑ちゃんの芯の強さですよね。「ありがとう」じゃないんだよありがとうはこっちの台詞なんだよな。
「侑ちゃん。夢は違っても、私はいつだって力になるからね。」
「かすみんだって、いっぱい応援しますよ!」
「私たちも同じ気持ちよ。」
「「「本当に???」」」
いやまぁでもアレよ?例えばこの後ランジュが単独で同好会とは別に部を創立して実績を挙げ、もちろん同好会メンバーを勧誘するために活動を妨害するなどと言うおかしな真似はせずに、その方針に思うところがあって例えば例えばた・と・え・ば・ですけど果林先輩とか愛さんがランジュ側への移籍をするとしても、それは「同好会を裏切った」と一言で切り捨てられる話ではないですからね。しずくお前はダメだけど。
話が逸れましたけど、侑自身これから試練が待ち受けている身というか、彼女のやりたかった音楽の道を志すにあたって今現在スクールアイドル同好会との二足のわらじを履けているとは言いづらい状況で、特に昔は「スクールアイドルの曲を聴きながら勉強すると捗るんだ♪」なんて余裕を見せていた侑がテストで赤点を取ってしまうということにもその綻びが見て取れます。
しかしながらそれでも、同好会の代表として辛辣なランジュの言葉を真正面から受け止め、堂々と言い返すその姿はかつて格上のA-RISEに真っ向からライバル宣言をした往年の高坂穂乃果の如し。そこにシビれる憧れるってやつです。実際、ランジュの言葉に圧されそうになった同好会のメンバーも、侑の態度を見て自分たちの意思をしっかりと持ち直している所には「リーダー」としての精神的支柱となれる器を感じさせるシーンでした。
★ED「夢が僕らの太陽さ」
(畑亜貴先生の詞を)与えるだけでいい。
またやってくれたな。
作詞が”神”ですから神曲なのはまぁ違いないんですが、一方で今までのラブライブ!のテイストとは結構毛色が違うなとも感じましたね。そしてエンディングアニメーションも。1期ED「NEO SKY, NEO MAP!」では皆と並んで歩いて最後も同じ方向を向いていた侑ですが、2期EDでは走り出した皆の後を追う形になっています。そして最後のシーンは、実際の位置関係は不明ですが…上のカットでは侑と向かい合ってるのでしょうか。となると皆が振り向いた時、侑は12人の背中を見ている形になります。
これからランジュ達との交流の中で侑が、そして同好会がどのように変わっていくのか、それを示唆するようなエンディングになっていることは間違いないですね。
★まとめ
トゥデイズ チカキンズ ポイント。
ドゥルルルルルルルルルルルルルルルルルル………
90点(ナインティ)~!!!
\イェー!!/ \フ-!!/ \モーマンタイラ!!/
まさに雨のち晴れのち田中仁。虹ヶ咲症候群に囚われた呪いもこのアニメなら解いてくれると信じさせてくれる素晴らしい出来でした。
純粋にラブライブ!のアニメとして見ても、同好会の目的から問題提起までしっかりと描写されていて分かりやすかったです。いきなりアニオリキャラを3人投入するという璃奈ちゃん暴挙には流石に驚きましたが、あとはこの新キャラ達のエピソードと平行して、ちゃんと既存の同好会メンバーにも活躍の場を用意して欲しい所ですね。
待て次回♡それでは、よきラブライブを!
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